『長野新地』 の変容化..11月末まで限定公開中
『変容する旧青線地帯』
先日、河内長野市の温泉街として栄華を極めたであろう
旧長野新地へ足を運んだ。
小規模の温泉街だが最近の新地解体ブームに便乗しないだろうかとやや不安が頭をよぎったのでカメラに収める、あわよくば、最盛期を存じている方に話が聞ければいいという思いもあった。
この近鉄南大阪線河内長野駅東出口を出て、進学塾やパーマ屋さんが並ぶ通りの一角をすぎると『八重別館』と書かれた看板のアーチが登場する。
その異世界のアーチをくぐり何やら昭和の色酒場のような
建物を横目に、黄金橋を渡った右手奥に方に、かつて温泉街として栄えたであろう『三陽荘』(みはるそう)というお目当てに対面することとなる。
この辺りで温泉街として今も営業を続けているのは三陽荘の手前にある『八重別館』、そして、先ほどの通り沿いに静かにたたずむ『おばな旅館』、三陽荘を越えた丘の上にどっしりと構えた『河内長野荘』ぐらいだと思う。
今回は一味違う角度からも撮ってみたいと思い、丘の上の河内長野荘から下りながらカメラを回してみようと思った。
河内長野荘から坂を下り、Uターンすると『三陽荘』の玄関口とハイタッチすることとなる。
玄関付近は木の真下にあるだけあって落葉の絨毯が敷かれたように茶褐色で、いくつかのホースやバケツが何年もの間放置されたようにうずくまっていた。
この一風変わった丸い窓を持つ三陽荘は、木造二階建てで、各窓には几帳面にも木造の小さなベランダ?がもれなくついている。
さすがに居住者はいないせいか、ツタが生い茂り、外壁ははがれ、看板は道に放置され、荒れ果てた姿になっている。
久々の人の訪問にどこか、寂しく『こんにちは..』とつぶやているようにも見えた。
その小さな挨拶に返答し、坂を下るカタチで秋の三陽荘をカメラに向けていると、上階から何やら人の声が。
どうやら三陽荘の持ち主が掃除をしているみたいだ。
もしかすると、この旅館について詳しく話が聞けるかもしれないし、庭先を許可のもと堂々と撮影できるかも。
私は4秒迷ったが5秒後には足が動いていた。
『こんにちは、こちらのオーナーさんですか?』
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