『火星を楽しむ方法』

FEZを楽しむ方法』



先日、路上で命乞いをしました。

 

車が仕事を放棄したためです。

 

カギを回しても弱々しい金切り声を

上げるだけでエンジンはかかりません。

 

真夏の太陽が体力と精神力を

容赦なく貪り食います...

 

体中から類を見ない発汗が起こり、

意識が徐々に遠のいていきます。

 

夢中で会社にホットラインを

入れました。

 

それら、救援隊を持っている間、

13年前のモロッコを思い出しました。

 

サハラ砂漠へ向かう途中の路上で

遭遇した物乞いについてです。

 

40度以上の気温で建物も何もない

一本道で彼らは物乞いをしていました。

 

いったいどうやって、そこに来たのか、

いったいどうやって、この砂漠で

過ごすつもりなのか、気になりました。

 

水がなければ生存不可能な環境です。

 

『火星』といえばわかりやすいでしょうか。

 

見渡す限り、岩と砂が広がった

無機質なところです。

 

あの砂漠ならば、衛星電話の

ようなものがいると思います。

 

不得意な英語ではこれらを現地ガイドに

聞くことはできませんでした。

 

が、

 

ガイドはそんな物乞いにペットボトルの

水を投げてやりました。

 

衝撃を受けたのを今でも覚えています。

 

恐らく日本であればそのような

善行をする人間は僧侶ぐらいなものでしょう。

 

私が彼の立場であれば、かわいそうだけど、

スルーしてしまっていました...

 

コーランの教えを忠実に

実践している彼は素晴らしいと

心の中で思いました。

 

もちろん、500mlの水は気休めにしか

ならない環境です。

 

運転を兼任しているガイドも

5Lのペットボトルを出発前に

買い込んでいたからです。

 

私は2Lのペットボトルを買いましたが、

ガイドが5Lの水を買い込む理由が

わかってきました。

 

行く道中にコンビニまたは店という

給水スポットがほぼなく、数十キロ離れた

街にしかレストランもなかったからです。

 

幸い、ガイドがオアシスの小さな露店?に

立ち寄ってくれたので、飲み物を買うことが

できました。

 

『水=命の源』

 

十二分に納得できる貴重な体験でした。

 

これら貴重な体験をサポートしてくれたのは

運転手兼ツーリストガイドの

 

「HICHAM」さんです。

 

FEZ』に行けば、彼にサポートを

お願いしてみるとよいです。

 

アラビア語、フランス語、英語(少々)を

話すことができます。

 

口数は多いわけではありませんが、

こちらの痒いところに手を回してくれる

現地人らしからぬガイドです。

 

当時のツアーそのものはツアー会社の

ぼったくりもいいところでしたが、

それらを十二分にカバーしてくれる

彼の静かな親切さに触れてみてください。

 

価値観がかわります。

 

 

帰国後、私が『コーラン』を買ったのは

言うまでもありません。

 

最後までお読みくださりありがとうございました。



追伸



FEZ』で噂の男と合う方法↓

 

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